【第10回】労働条件通知書の交付義務と実務上の取扱い
労働者を採用した際に交付する労働条件通知書は、労働基準法に基づき、書面で交付することが義務付けられています。賃金、労働時間、就業場所、業務内容、契約期間など、法令で定められた重要な労働条件を明示する必要があり、この通知により、労使双方の認識の相違を防ぎ、労使間トラブルの未然防止につながります。
交付のタイミングは、原則として「労働契約を締結する時点」、すなわち労働者が就業を開始する際までに行う必要があります。なお、令和元年以降は、一定の要件を満たし、労働者の同意がある場合には、電子メールやクラウドシステム等を利用して交付することも認められています。
また、採用後に労働条件を変更する場合には、労働条件(変更)通知書や辞令等により、変更内容をその都度、書面などで明示することが一般的です。この場合、採用時と同様に、すべての労働条件を記載した書式である必要はありませんが、変更となる内容については、明確に通知する必要があります。
ただし、就業規則に定められている範囲内での変更であり、あらかじめその内容が労働者に周知されている場合には、改めて労働条件通知書を作成しなくても差し支えないケースもあります。(以下、厚生労働省のページもあわせてご参照ください)
