夫の育休取得を望まない主婦は7割以上
先日札幌の幌見峠ラベンダー園に行ってきました。正直、途中の道までこんなところにラベンダー園があるのだろうかという山道で、着いた後も車で登っていけるのかと思えるような園内の道でしたが、車を降りてからの園内の風景は峠ということもあり、街を見下ろす眺めがとてもよく、牧歌的な雰囲気も感じるパワースポットでした。

「主婦のアルバイト調査(2025年)」を発表
夫の育休取得を望まない主婦は7割以上。主婦の3人に1人以上が「経済的・時間的にもゆとりがない」。一方、主婦の半数以上がアルバイトを希望。正社員で働く選択は「家庭との両立」が鍵に
https://www.mynavi.jp/news/2025/06/post_49264.html
男性の育児休業取得率が急速に増加している状況ではありますが、育児休業そのものの実態を見てみると、なかなか興味深い結果が出ているようです。日本の育児休業制度自体は、男女ともに取得可能な仕組みが整えられてきていますが、実際の取得・取得希望という観点では「制度設計」と「家庭・社会・文化意識」の間にギャップが残っていることが今回の調査から伺えます。
今回の調査で「取得を望まない」という回答が7割を超えたというのは、まさに制度促進だけでは育児休業の取得促進に限界があるという裏付けになるかと思います。制度活用を促すには、夫婦・家庭内での役割への期待、育児・家事分担の実態、配偶者の働き方・意識などを合わせて考えて、制度設計していく必要があるかと思います。
記事にもあるように、主婦の3人に1人以上(36.0%)が「経済的にも時間的にもゆとりがない」と感じており、子どもが未就学児だとその割合が52.6%と高くなっています。つまり、家庭・育児の負担が大きい中で「夫に育休を取ってほしいと思わない」という回答には、「夫が休むことで家計収入が下がる」「夫の仕事に影響が出る」「(妻が)慣れている自分のやり方を変えたくない・変えられない」という現実的な意識が背景にあると考えられます。
本調査が示す「夫の育休取得を望まない主婦が7割以上」というデータは、企業側から見ても「育休制度だけでは実効的な取得促進には至っていない」ことを改めて示すものであり、「制度・家庭環境・働き方・意識変化」の複数軸を同時に進める必要性を浮き彫りにしています。企業としては、男性社員とその配偶者、さらには家庭環境を包括的に捉えた施策設計が今後のポイントとなると思われます。
