休憩時間の長さが業務に与える影響について

 先日、プライベートで釧路へ行ってきました。昨年末に十勝から釧路中心部までの高速道路が開通したこともあり、とても行きやすくなりました。目的は色々とあったのですが、帯広に大きな本屋さんがなくなったこともあり、釧路に行った際にはコーチャンフォーにほぼ行きます。帰りには幣舞橋から世界三大夕日とも呼ばれる釧路の夕日を見てきました。少し雲がかかっていましたが、とても神秘的な光景でした。

 では今日の話題です。

実態
1.職場で定められた休憩時間のうち、46分~60分程度(56.3%)の取得が最も多く、次いで61分以上(22.4%)であった。また、職場で定められた休憩時間以外の“小休憩”については、53.9%が取っていた。
2.誰かと一緒に休憩を取っている人(同僚・上司・社外・家族)は37.3%であり、ひとりで休憩している人は62.7%であった。
3.平日5日間のうち、月曜に最も長い休憩時間を取得している人が多く(78.5%)、金曜日に向けて休憩時間が短くなる人が多い傾向が見られた。休憩後に業務へ集中できている人の割合も月曜日が最も高く、金曜日にかけて低下していく。

https://rc.persol-group.co.jp/news/202501301000.html

 ちょっと珍しい休憩時間についての調査ですが、なかなか興味深い結果が出ています。6割近くの方は法定と思われる休憩時間を取っている一方で、61分以上の休憩を取っている層も約2割存在することから、業種や勤務形態に応じて柔軟な運用がなされている実態もあると考えられます。 例えば、建設業では昼休憩1時間の他に午前と午後に30分ずつ休みを取ったり、運輸業では、その日の運行状況により、休憩時間も変わってくることが考えられます。

 そして、小休憩を取っている人が半数を超える点は注目すべき部分で昼休憩以外に業務効率や集中力維持のために短い休憩が必要とされているとも読み取れます。会社側としては、業務のパフォーマンスを最大化する観点から、小休憩を単なる「怠け」や「サボり」とみなすのではなく、科学的根拠に基づく集中力維持の手段として、制度的に認めることも考えられますが、その場合には公平感のあるルール作りが求められることになるかと思います。

 さらに休憩の過ごし方についても6割以上の人が「ひとりで」休憩を取っているという結果になっており、心理的なリフレッシュを重視した結果とも解釈できます。休憩の取り方については、個人の自由な休憩スタイルを尊重することも、職場満足度の向上につながると考えられます。

 調査結果全般について、「休憩」が単なる業務の合間時間ではなく、業務効率や生産性を向上させる重要な要素であることを会社も認識しておく必要があるかと思います。会社としては、休憩について制度的な整備と運用の柔軟性を両立させることで、従業員のパフォーマンスを最大化できるような職場環境の構築を目指していくことが重要かと思います。