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中途入社者が退職につながりやすい時期最多は「3ヶ月未満」

 先日「ラストマイル」という映画を見てきました。配送物の連続爆破事件という大きな出来事から話は始まりますが、物流業界が抱える闇を背景に配送センター、配送業者、ドライバー、顧客といったそれぞれの立場で奮闘する姿を描いた内容でした。2024年問題が絡んでいることもあり、大変興味深く、最後まで惹きつけられる映画でした。ネットショッピングですぐに物が届くという今の状況についても色々と考えさせられました・・。

(C)2024「ラストマイル」製作委員会

 では今日の話題です。

「中途入社者の定着」実態調査(2024)
定着率100%の企業が最も多い業種は「商社」、最少は「コンサルティング」。
中途入社者が最も退職に繋がりやすい時期は「3ヵ月未満」。
―『engage』企業アンケート―

https://corp.en-japan.com/newsrelease/2024/39630.html

 コロナ禍を経て、どの業種においても人手不足が慢性化し、新卒・中途採用において、採用方法を工夫したり労働条件について待遇を手厚くする会社が増えてきています。そして、採用面での注力に加え、現在在籍する従業員の定着率の向上が会社にとって、喫緊の課題となっています。

 今回のエン・ジャパンの調査結果を見ると、中途入社した者が退職に繋がりやすい時期が「3ヵ月未満」となっており、入社してすぐに会社の対応や職場環境等を見定め、その後の雇用の継続を検討する者が増えていることが伺えます。また、現在の雇用状況は求職者にとっては「売り手市場」となっていることから、転職を躊躇しない傾向も強くなっているように思います。

 そうしたことから、会社としては中途入社した者については、「初動」の重要性が高まっており、常日頃の労務管理の場面において、働きやすい職場環境を整えておくことが重要となります。入社した後に後手後手で対策をしていこうと思っても、中途入社した者が早めの判断をすることも考えられます。

 人手不足の状況において、会社が過度に労働者側の意向に迎合する必要はありませんが、定着率の向上を目指す上では、持続的な働きやすさの整備が会社に求められていると思います。