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「賃上げ」を行う企業、7割超え 前年から大幅増 マイナビ

 就職情報大手マイナビは、業種別の賃上げ状況について調査を実施した。従業員の賃上げを予定する企業は7割超え、教育訓練費を増やすとしたのも6割を超え、いずれも前年比で大幅な増加となった。賃上げによる人材の獲得競争が今後、さらに過熱しそうだ。

中途採用者の賃上げは?

 調査は採用業務に携わる人事担当者を対象に実施し、1400件の回答を得た。

 2023年度の中途採用者の賃上げについて、前年度より「上げる予定」と回答したのは73.3%で、前年から17.3ポイント増となった。「10%以上の水準で上げる予定」としたのが35.4%(前年比13.0ポイント増)で最も高く、次いで「4%以上~10%未満の水準で上げる予定」が18.8%(同4.4ポイント増)となり、前年より高水準での賃上げを検討していることが分かる。

 業種別でみると、賃金を「上げる予定」と答えたのは「商社」が80.6%で最も高く、「メーカー」「流通・小売・フードサービス」と続いた。

 「10%以上の水準で上げる予定」との回答では、「IT・通信・インターネット」が44.6%となり、経験者や優秀な人材を採用するために大幅な賃上げを予定しているとみられる。

現従業員の賃金ベースアップは?

 現従業員の賃金ベースアップについて、前年度より「上げる予定」としたのは74.8%となり、14.7ポイントの大幅な増加となった。「10%以上の水準で上げる予定」が25.0%(前年比9.0ポイント増)が最も高かった。

 また、リスキリングを含む教育訓練費を「上げる予定」としたのは65.7%(同14.8ポイント増)となり、教育訓練費の増加でも「10%以上の水準で上げる予定」との回答が23.1%で最も高かった。

 賃上げの水準を業種別にみると「10%以上の水準で上げる予定」との回答が最も高かったのは「IT・通信・インターネット」で30.9%。リスキリングなどの教育訓練費について「10%以上の水準で上げる」としたのは「金融・保険・コンサルティング」が最も高い27.6%となった。

 マイナビは「物価高や人手不足を背景に、企業では中途採用者への賃金を前年より大幅に増加しており、中途採用市場はさらに活発化することがうかがえる」と指摘している。

 調査は2022年12月16~20日、従業員3人以上の企業で中途採用業務を担当する人事担当者を対象にインターネットで調査し、1400件の有効回答を得た。

ITmedia ビジネスオンライン

https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2303/23/news162.html

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